よく晴れた4月某日、用事があって新宿へ。出先ですぐに印刷をしたいものがあり、キンコーズを探していたら偶然「LOVE」の文字をかたどったアートを見つけた。
東京のパブリックアートと検索すると、必ずといっていいほど出てくる『LOVE』だが、
「都内のどこにあるんだろう?」と思うだけで場所を調べてみたことはなく、わりとよく出かける新宿にあることも知らなかった。西新宿駅すぐ、アイランドタワー付近にあり、『LOVE』は真っ赤にその存在感を放ちながらも、よい感じに古びていて、高層ビルの立ち並ぶ街によく馴染んでいる。写真で見た時は「日本の街にこんなの似合うのかな?」と思った覚えがあるが、実物にはそうした違和感がなかった。そして、ポップで可愛い。
Love (彫刻):『LOVE』(ラブ)はアメリカ人芸術家ロバート・インディアナが制作した彫刻作品。「O」が右に傾いた上部の「LO」と下部の「VE」とで構成されている。
引用元:Love (彫刻) – Wikipedia
アイランドタワーには時計台があり、その時計もまた魅入ってしまったほど美しいデザイン。
キンコーズを探してさらにウロウロしていると、風見鶏を模したと思われるアートも発見。色といい、形といい面白い!(調べてみたところ、風見鶏ではなく、Tokyo BrushstorokeⅠ・Ⅱ(トウキョウ・ブラッシュストロークⅠ・Ⅱ)という作品で、絵を描くときの筆の動き、筆のあとを模ったものということ。筆あとが空に向かって伸びあがる様は自由な精神を感じます)
感心したのはアートだけではない。
高層ビルや道路の脇では春の花々が風に揺られて心地よく咲いている。小さな蜜柑のような実も生っていた。アートあり、自然あり、よく手入れされている街だなという印象だ。
東京のど真ん中、排気ガスが吹き荒れて殺風景にビルが立ち並ぶ? ―いや、そんなことはない。都内には自然を豊かに感じられるスポットも結構あるのだ。
西新宿のこのあたりはアートが多いのだ!とひとりで大発見したような気持ちでいたが、調べてみると、アイランドタワー周辺は『新宿アイランド パブリック・アート・プロジェクト』によって、10人のアーティスト達の他、沢山の人たちの力によって開発されたエリアだという。
知っている人はとうの昔から知っていることだろうが、私は知らなかった。新宿、何回も何回も行っているのにこんな一画もあるとは・・・・。そして、これほど調和の取れた空間は計画なしでは実現できないものだろうと納得もいく。
アイランドタワーのHPにはアートの設置場所と解説が分かりやすく書かれており、興味のある方はチェックすることおススメだ。
アート案内 | 新宿アイランドit’s (shinjuku-i-land.jp)
また時間のある時に、この日見つけられなかったアートを探しに行こうと思う。