小さな子供も楽しめる憩いの空間
彫刻の森美術館①では、「芸術の本質に触れることができる場所」と書いた彫刻の森美術館。
けれど、広大な野外展示場を歩いていると、それだけではないことに気づく。
敷地はいくつかのエリアに分かれていて、場所ごとに趣が少しずつ違う。
静かに作品と向きあいたくなる場所もあれば、駆けまわりたくなるような、ピクニック気分になれる場所もある。
この記事では、休憩エリア「ポケっと。」に置かれた作品を中心に、憩いの場所としての彫刻の森美術館を見ていきたい。
箱根の自然に囲まれた広い空間に立つだけで、身体も気持ちもゆるやかにほどけていく。
そこに『天をのぞく穴』のように思わず試してみたくなる作品や、地形や地盤の高低差からくる視界差を活かしたカラフルな休憩スペースが待っている。
芸術に触れるというよりも、いつの間にかその中に入り込んでいる感覚に近い。
大人も子供も、同じように楽しめるはずだ。
だからもし時間が許すなら、
「何かを見に行く」だけではなく、ただのんびり過ごすための時間を用意して訪れるのがいい。
※写真に添えられた説明書きは作品プレートからの転記
または箱根の森美術館HPからの引用です
『my sky hole 79 天をのぞく穴』井上 武吉
井上 武吉
Bukichi Inoue (Japanese)
1930–1997
my sky hole 79 天をのぞく穴
my sky hole 79 peephole on the sky
1979
強化ガラス、鉄、ステンレス・スチール、ゴム、コンクリート
tempered glass, iron, stainless steel, rubber, concrete
鑑賞者の体験を作品としています。地下の小部屋にある穴から空を眺めていると、地球の鼓動が感じられるようです。
This is a participation work. By observing the sky through a hole in the ceiling of a small underground room, the viewer is able to feel the pulse of the earth.
彫刻と芝生の休憩エリア「ポケっと。」
エリア名:
ポケっと。(日) PockeT. (英)
展示作品:
松原成夫《宇宙的色彩空間》
イサムノグチ《オクテトラ》
松本秋則《風の奏でる音楽》
ネーミングコンセプト
「ポケっと。」には2つの意味がこめられています。
入り口から円形広場を抜け、奥の一段下がったエリアと接続する斜面、という立地は、彫刻の森美術館の「ポケット」のような存在である、ということ。そして、屋外回遊型のゾーニングが多い中で、とどまって思い思いに「ぽけっと。」した時間をすごすことができる、ということ。
そこを使う人たちの、それぞれの「ポケっと。」ができれば、と考えています。
高村佳典(CRAFTIVE)
『風の奏でる音楽』松本秋則
松本秋則
Akinori Matsumoto
1951–
風の奏でる音楽
Music by Wind
1987
ステンレス・スチール、アルミニウム(クロームメッキ)
Stainless steel, chrome-plated aluminium
たくさんのパイプが風に揺れて生み出す音は、自然が奏でるリズムです。音楽好きの作者によるサウンド・オブジェです。
Nature plays a rhythm when the wind blows the many pipes in this sculpture to generate sounds. The artist who created this sound object is a lover of music.
『宇宙的色彩空間』松原成夫
松原成夫
Shigeo Matsubara
1944–2012
宇宙的色彩空間
Cosmical Color Space
1968
鉄、塗料
Iron, paint
12色の正方形の連続がリズムとハーモニーを生み出して、見る人を色彩の小宇宙へと引き込むようです。
A series of twelve different colored squares create rhythm and harmony, engaging the viewer with a microcosmos of color.
『オクテトラ』イサム・ノグチ
イサム・ノグチ(アメリカ)
Isamu Noguchi (American)
1904–1988
オクテトラ
Octetra
1973
セメント、塗料
Cement, paint
題名は、ギリシャ語の8=オクトと4=テトラを組み合わせました。さわって遊べるプレイスカルプチャー(遊具彫刻)です。
The title of this sculpture derives from a combination of the Greek words ‘okto’ for eight and ‘tetra’ for four. This work is a play sculpture that visitors can touch and play in.
『ハコネ』アリシア・ペナルバ
アリシア・ペナルバ(アルゼンチンーフランス)
Alicia Penalba (Argentine / French)
1918–1982
ハコネ
Hakone
1968–69
ポリエステル、鍍金
polyester, plating
原生植物的な様相と建築的な様相が交差しつつリズムを高め、何か呪術的な要素もあり、力強い作品となっています。
In this powerful work, aspects of primeval plant life and architecture intersect, heightening the rhythm, while it also seems to contain some elements of magic.











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